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プロシュットについて(後編)- この1年のまとめ(3)

みなさん、こんばんは~

ユーロ高はワールドカップのせい?と思っているみやもんです。




さて、今日はパルマの生ハムの細かい規定を、大まかに説明していこうと思います。

これだけの厳密なルールに基づいてパルマの生ハムは出来上がっているのです。





1.生産地域

南はエミリア街道の5km南まで、東はエンザ川まで、西はスティロネ川まで、高度900メートルまでが生産地域として認められています。(北は??)





2.ブタの飼育



(1)原料のブタ

イタリア北部と中央部の11州で生まれ育った、ラージホワイト種、ランドレース種、デュロック種に限られています。



(2)ブタの餌

特別に規定されたブレンド穀物、シリアル、そして、パルミジャーノ・レッジャーノの製造過程でできる乳清(ホエー)を用いられなければいけません。(ちなみに、ホエーを与えたブタというのは、北海道などにも存在します。そして、このホエーのために、パルマの生ハムはチーズのようなとてもいい香りがするのです。)



(3)ブタの体格

9ヶ月の歳月を経て150kg以上の体重に成長したブタのみがパルマハムの原料として認可されます。





3.生産工程



(1)トリミング

製造工場に到着した腿肉の余分な皮や脂肪を取り除き、丸く形を整えます。



(2)ソルティング

マエストロ・サラトーレと呼ばれる熟練した塩漬け職人によって、正確な分量で塩漬けされます。塩漬けされた腿肉は湿度80%で1週間寝かされ、2度目の塩漬けが行われます。そしてマエストロの管理のもと再び15~18日寝かされます。



(3)レスティング

ソルティングのあと、65%の湿度に保たれた冷蔵庫に3ヶ月寝かされます。そして、余分な塩をぬるま湯で洗い流し、乾燥室に移されます。



(4)前熟成

特殊な窓によって換気が行われる第1熟成室にうつされ、一つずつ枠に吊るされて乾燥されます。この時期に丘から吹いてくる甘いそよ風がパルマハム独特の風味をもたらすと考えられています。



(5)グリーシング

三ヶ月後、ハムの皮の無い空気に触れる部分が乾燥して硬くならないように、ラードを塗って保護します。



(6)熟成

ハムを貯蔵庫に移し、紐で吊るして熟成します。熟成期間は最低12ヶ月です。





4.品質保証



以上の行程を踏まえて作られた生ハムのみがIPQ(パルマハム品質協会)によって、合格認定印を烙印されます。なので、この烙印はすべての製造工程が正しく行われたことを認定するものであり、消費者が本物のパルマハムを購入できることを保障するものです。





5.トレーサビリティ(身元の追跡可能性)



(1)入れ墨

生後30日以内に「生誕地」「養豚業者コード」「生誕月」を示す入れ墨を子ブタの両後足の腿に施します。



(2)識別コードの烙印

IPQが認定した屠殺業者が切り分けた生の腿肉一つ一つの皮膚に識別コードの烙印を施します。これにより、個々のハムとその屠殺場が常に識別できることになります。



(3)シール

塩漬けの段階で、パルマハム協会の頭文字「CPP」と加工が開始された年月をレリーフにした金属製のシールが取り付けられます。



(4)王冠マークの烙印

最後に、王冠マークが熟成を行った生産メーカのコード番号と共に烙印されます。これは、IPQ検査官の厳しい管理のもとで行われ、ハムの品質を最終的に保証する物です。





6.食の安全

パルマハムを100%安全で健康的なナチュラル食品とするため、トレーサビリティの導入、厳しい管理、化学調味料の絶対不使用を徹底しています。さらに、生産者による自主的なGMS(適正製造基準)、SSOP(衛生標準製造基準)、HACCP(危害分析に基づく重要管理点監視方式)等の導入により、あらゆるリスクを徹底的に低減しています。





(以上パルマハム協会ホームページより)





ということで、いかがでしたか??

パルマの生ハムを作るには、こんなにも厳しい規定があるのです。

そして、これは世界中で認められているパルマハムの品質保証ですので、

昨日の話の続きですが、



「保存料がつかわれているからね」



という発言はとても信じられません。



もし、それが事実だとしたら、それは、



ヨーロッパの食品業界を震撼させるほどの一大事



です。



なにせ、パルマはこの生ハムやパルミジャーノ・レッジャーノのおかげで、



EFSA(欧州食品安全局:European Food Safety Authority)の本拠地に選ばれた訳ですからね。



ちなみに、このプロシュットの製造工程は「美味しんぼ」でも紹介されました。



でも、その方(イタリア人)が言うには、



「だってここはイタリアだよ。使ってるって言う訳ないじゃないか。」



確かに、最近のセリエAの不祥事の問題や、

混ぜ物ばっかりのバルサミコ酢、オリーブオイル等のことを知ってしまうと、

確かに、パルマハムですら、本当にこの基準通りに作られているのか

疑わざるを得ないかもしれません。



しかし、ここは自分の舌を信じることにしましょう。



そんなインチキな食べ物に自分がこんなにもはまる訳がありません(°Д°)





ということで、真相は今後徐々に解明していくとして、

現段階としては、今まで通り生ハムを食べ続けていこうと思います。



なんか、結論のでない話ですみませんm(__)m



ただ、このパルマの生ハムは本当に一食の価値はあります!



ぜひ、生ハムを食べるためだけでも、パルマに訪れてみてくださいね(°Д°)



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コメント

うーむ

>だってここはイタリアだよ

に、「さもありなん…」と思わず唸ってしまった。
わが国でも産地偽装やら、賞味期限の偽装やら、
その手の不祥事はキリがないからなあ。

ましてや、「ここはイタリアだよ」。
うーん…

ソルティングに使用する塩はイタリア産ですかね?(調べなくて良いですよ)
我が家には塩が5、6種類あるのです。
主人が塩好きで(料理にこっていて)フランス産、沖縄産など多数あるのです。
たかが塩、されど塩・・・
トトロの井戸の場面に出てくる、おばあちゃんが育てたきゅうりを”ガブりッ!”・・・
とする前に、美味しい塩をつけていただく
たまりませんね

私、こういうオタク的な情報に弱いですね・
パルマ行ってzannoniの生ハム
食べたくなっちゃいましたよ。

私は普段イギリスのスーパーで
「パルマハム」と書いてあるパッケージの
スライスされた生ハムを食べている人間なので…

でも、イタリア人のやってる近所のデリで
切って売ってるお店もあるんです。
「うちはパルマハムしか置いてないよ」
ご主人はそういいます。
別のよく行くイタリア料理店では
「サン・ダニエーレの生ハム」が
メニューにあります。
でも、イタリア人が皆嘘つきだったら?
うーん。本物を見分けられる舌があれば…

ううむ…
確かに保存料なんかを使えば生産性が上がって大量にかつ安く作ることができるでしょうね。

真相やいかに…(^^;;

>がっきーさん

イタリアに来て一番よくきく理由、

「だって、ここはイタリアだよ」

これですべて納得してしまうのが不思議です。
ただ、こちらの国民性として、

「それでうまく行ってるんだからいいじゃん」

というのをよく感じるのですが、
(つまり、根本的な解決をしようとしないその場しのぎが多い)
既存の方法で美味しくできる生ハムを、
わざわざ保存料を使って作ろうとまでは思わないんじゃないか、
なんて個人的には思うのですよ。

まぁ、真相はいつか確認しようと思いますけどね!


>三人娘さん

ソルティングの塩は調べられませんでした・・・。
でも、規定がない、ということは、各会社によって使う物も異なり、
味の違いとしてでる、という可能性はあるかもしれませんね。

塩がお好きでしたら、ぜひ横須賀の「塩や」というラーメン屋にぜひ!
塩がテーブルに10種類以上並んでますよ!

塩に冷たいキュウリ!
たまりませんね^^


>LucyO

そうですか!
実は私もこういったオタク的な知識が大好きで、
本当はこういうことばかり書きたい気持ちがあるのですが、
読者離れが怖くてなかなかできません^^;

ちなみに、パルマの王冠マークのロゴが入った生ハムでしたら、
パックで売っていてもパルマさんは間違いないはずですよ!
パルマでも売っています。

まぁ、イタリア人がみんな嘘つき・・・という可能性は0とは言いませんが、世界中で認められているパルマハムですからね・・・
もし、まがい物でしたら、あっという間に評判は落ちてしまうと思うんですよ。
なので、きっと本物だと思っています!


>soraさん

生産量のデータなどをみても、既存の量よりも大量に作る意味などはないと思うんですよね。
そして、私がいつもいっているサラミ屋さん「Zannoni」「Pasini」などは本当に誇りをもって仕事をされています。
こんな方たちがまがい物を扱うなどとはとても思えないのですよ・・・。

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『プロシュット』について

プロシュットプロシュット(Prosciutto)はイタリア語で「とても乾いた物」という語源でイタリアでは豚のもも肉のハムを表わすが、日本では特にイタリア産、またはイタリア式に薫製にしない生ハムを言う。豚のもも肉を塩漬けにした後、乾燥したところにつるし、製造する。自家