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世界一詳しい(?)ジャンニ・スキッキのあらすじ 〜その1
時は1299年9月1日、フィレンツェの大富豪ブオーゾ・ドナーティが亡くなったところからこの物語は始まります。



ベットに横たわるブオーゾを囲み、あるものはすすり泣き、あるものは祈りの言葉をつぶやきながら、うつむく親戚一同(※註1)。

小さなゲラルディーノが周りではしゃぎ回っていますが、大人たちはそれにかまわず悲しみにふけっています。

しかし、その様子はどこか大げさ(※註2)。




悲しむ一同を横目に親戚の一人、ベットがうわさ話を始めます。

「うわさ話では、ブオーゾの遺言状によって、遺産は全て修道院に寄付されるらしい!」

実は遺産目当てで集まった親戚一同、その話に大いに動揺し、困惑します。



なんとかするすべは無いものかと年長者シモーネに詰め寄るが、シモーネ曰く、

「遺言状が公証人の手にあれば我々にとって災難だ。・・・だが、もしそれがこの家に残っているとしたら・・・、それは修道院の坊主どもへの災難で、我々への『希望』だ!」



一同、大慌てで家捜し始めます。

そして、ジャンニ・スキッキの娘ラウレッタと結婚したいリヌッチョも、彼女との結婚のためにとそれに加わります(※註3)。



・・・



ひとしきり、家中をひっくり返して探したものの、遺言状は見つからず落胆する一同。

すると横で「見つけたぞ!」と声を上げたのはリヌッチョ。

「これでみんなお金持ちになって、こんなパーティー(※註4)を毎日のようにして、そして僕はスキッキの娘、ラウレッタと5月1日(※註5)という日に結婚する事ができる!」

しかし、親戚一同の関心は遺言状のみ。

「すべてうまく行ったら誰とでも結婚すればいいわ。」

と遺言状を取り上げるツィータ。



何かを予感したのか、リヌッチョはゲラルディーノにお小遣いをわたすと、

ジャンニ・スキッキとラウレッタを呼んでこいと走らせます。



そして、ツィータは遺言状の表書きを読みはじめます。

「我が従兄弟、ツィータとシモーネへ宛てる」

これを聞き、一同思い出したかの様に悲しみをあらわにし、

シモーネは初めてキャンドルに火を着け、いよいよ死を悼み始めます。



しかし、心の底では財産目当ての一同、

「もし、この家とシンニャの粉挽き場、ラバを私に残してくれていたら・・・(※註6)」

と、各々がつぶやきます。



そして、いよいよ遺言状を開き、読み始める一同。

しかし、遺言状に釘付けのその面々は、

だんだんと悲しげなものにと変わっていきます。



遺言状が残したもの、それは、親戚一同に対する「絶望」でした。





つづく

その2はこちら



<ここまでの動画>





(※註1)ブオーゾの従妹ツィータ60歳、その甥リヌッチョ24歳、ブオーゾの甥ゲラルド40歳、その妻ネッラ37歳、その息子ゲラルディーノ7歳、ブオーゾの従弟シモーネ70歳、その息子マルコ45歳、その妻チェスカ38歳。さらには、義弟と自称するが、本当に親戚なのかも不明な乞食ベット年齢不詳。要するにみんな近い親戚ではありません。

(※註2)ゲラルド曰く「俺は何日も泣き続ける」、それを受けてネッラ「何日も?私は何ヶ月も泣くわ」、さらにチェスカ「何ヶ月?私は何年もよ」、終いにツィータ「私の人生ずっと泣き続けるわ」。結局みんな遺産目当てに集まっているので、自分が一番ブオーゾの死を悼んでいるとアピールしたいのでしょう。

(※註3)一同が探す中、乞食のベットは金目のものを盗み始めます。さらに、ここでドリフのコント的なものが発生します。

(※註4)親戚一同が集まって大騒ぎした事を例えているのだと思われます。さらに、ブオーゾ亡くなった日だというのに、不謹慎な発言がつづくのですが、一言だけ「哀れなおじさん」という言葉も入っています。

(※註5)フィレンツェでは古くからこの日に春の祭りが催される【小学館ポケットプログレッシブ伊和・和伊事典より】

(※註6)この物語のキーワードとして今後たびたび登場しますが、ブオーゾの残した財産で最も価値のあるものという事になっています。


テーマ:オペラ - ジャンル:音楽


この記事に対するコメント

(゜p゜
最初の嘆きから笑えますね・・・っ!

つ、続きが気になりますorz
 でも調べたりしませんもたーいないから(−w−`
【2008/06/05 20:22】 URL | サカナ #-[ 編集]


ラバになってますよ!
【2008/06/11 03:51】 URL | ピエロ #-[ 編集]


>サカナ

面白いんですよ。演出にもよりますけどね。


>ピエロさん

ラバでいいんですよ!
最初間違えて、ロバと記入していましたが、
正確にはmula=ラバです。

参)ラバ=雄のロバと雌の馬の交雑種
【2008/06/12 04:52】 URL | みやもん #-[ 編集]


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